滑舌と側音化構音について
滑舌が悪い原因のひとつとして、側音化構音というものが挙げられます。
側音化構音とは一体どういった症状なのでしょうか?
今回は側音化構音と滑舌について、説明していきます。
側音化構音と滑舌
(1)側音化構音とは
側音化構音(そくおんかこうおん)とは、発音障害の一種です。
「し、ち、じ、き、ぎ」など、五十音表の「い」を母音とする単語が言いにくいという特徴があります。
多くの場合、子どもに見られる発音障害ですが、脳卒中や口腔ガンの後遺症によって、発症することもある症状です。
(2)側音化構音の治療 @舌の訓練
側音化構音の人は、一般的に舌の筋肉が弱い傾向があります。舌に力が入りにくいというわけではありません。舌を思いどおりに動かせないため、無駄な力が入ってしまい、舌先が丸くなってしまったり、細くなってしまいます。
よって、側音化構音を治療するためには、舌から余計な力を抜く訓練を行ないます。
訓練そのものは単純ですが、無意識に力が抜けるようになるには、時間がかかるといわれています。
(3)側音化構音の治療 A発音練習
舌の筋肉を鍛えたあとは、発音練習を行ないます。側音化構音は「い」を母音とする音が上手く発音できないため、まずは「い」をキレイに発音する練習から始めます。
「い」を上手く発音できるようになったら、続けて「し」や「ち」、「き」といった他の音の練習を行なっていきます。
何度も繰り返して、正しい口の形や舌の動かし方を覚えることが重要です。
日常会話を行なっている最中に意識するのは難しいため、無意識に正しい発音ができるようになるまで訓練を繰り返します。
正しい発音ができているかどうかを、個人で判断するのは難しく、ボイストレーナーなどの専門家から指導を受けるのが一般的です。
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