滑舌と発達障害について
アスペルガー症候群や自閉症、ADHD(注意欠陥多動性障害)などの発達障害を持っている人は、滑舌が悪い傾向があります。
今回は発達障害と滑舌の関係を見ていきましょう。
滑舌と発達障害
(1)発達障害と滑舌
アスペルガー症候群や自閉症は、コミュニケーション能力に障害がある症状です。
言語障害があるというよりも、吃音症やどもり症といった、精神的な疾患によって言葉を上手く発せないことが多く、会話をなかなか続けることができないという特徴があります。
また、相手の感情を察することができないため、話がすれ違ってしまい、会話が成り立たないという問題もあります。
(2)滑舌が悪い=発達障害ではない
滑舌が悪い、言葉が遅い子どもを発達障害であると疑って不安になる人がいます。
しかし発達障害以外にも、子どもの滑舌が悪くなる状態はたくさんあるのです。
まずは病院で検査を受けて、異常がなければ、通常の滑舌トレーニングで滑舌改善を行なっていきましょう。
また、舌の形状によって滑舌が悪くなっていることもあります。
舌の裏側にある筋をチェックしてみましょう。筋が舌先まで伸びている場合、舌をうまく動かせなくて、滑舌が悪くなっていることがあります。
この場合は手術で治療することも可能です。
(3)発達障害による滑舌の悪さ
発達障害には滑舌以外にも、さまざまな症状があらわれます。
学習障害や集中力の著しい欠如など、発達障害の種類によって千差万別ですが、言語障害だけがあらわれる発達障害というのは、ほとんど存在していません。
また吃音症やどもり症は、精神疾患でも生じることがある症状です。
滑舌が悪いからといって、発達障害だけを疑うのではなく、他の要因を考えてみることも重要といえるでしょう。
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